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「それはいいけどさぁ。……なんでお前が、仕切ってるの?」
今度は正面から声が飛んできた。
「俺がやらなければ話が纏まらんと思ったからだ。やりたい、やれるというなら、譲るぞ」
「……い、いや、なんつーかさ」
「なんかさー、アンタエラソーじゃない?」
「そ、そーそー」
正面に位置しているのは高校の制服姿の男女二人組だ。
最初に突っ込みを入れてきたのが男。
言葉に詰まった男の変わりにズバっと言ってくれたのが女。
なんでも、二人は付き合っているらしい。
「……気に障ったのなら謝ろう。何分、事態が事態だ。気が急いていて、多少乱暴な物言いになっていたかもしれない」
カップル男のスペック。
体格:身長は俺と同等、170cmちょいでやや痩せ型。体力:見るからになさ気。知力:不明だが、なさ気。
備考:チャラめなくせにヘタレキャラ。
カップル女のスペック。
体格:小柄・スレンダー。体力知力ともに不明、しかし男より有りそうに見える。
備考:そこそこ美人だが、口悪し。
「……やー、多分ソレ関係ない気がするんだけどねー」
「どういうことだ?」
「うん、キミのは素だ。多分言ってもわからんだろ」
右斜め前、筋肉達磨とヘタレ男の間の位置、着崩したスーツ姿の男が言う。会社員らしい。
ちなみに、スーツは災害時だから崩れたのではなく、普段からのポリシー……らしい。よくわからん。
非常時だが、飄々としている。
話しやすく、ムードメーカーになってくれるし、案外ありがたい存在かもしれない。
スーツ男のスペック。
体格:筋肉達磨ほどではないが割りと大柄、多分180cmくらい。割とガッチリとしている。体力知力ともにおそらくある程度高いと思われる。
備考:何気にイケメン。
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