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「……はぁ」
思わず、しりもちをつく。
これで全て終わったのかはわからない。
いや、これで終わりではない……その予感のほうが強い。
が、とりあえずこの場は助かったのだろうと、その安堵感がこれまでの警戒を疲れに変換する。
「きゃぅっ!?」
と。
しりもちと同時に思わず付いた手が、何かやわらかいものに触れる。
「…………ん?」
手元を見る。
同じ学校の女子制服らしきものが、瓦礫に埋もれている。
手元には足。
それを確認しつつ手を離し、もう一回触る。
「きゃうきゃうぅっ!」
聞き覚えのある声だった。
それを確認しつつ、もう一回。
「きゃうきゃうきゃぅうう~~っ! って、いい加減にしてくださいぃっ!!」
怒声一発。
やたらと迫力のない怒鳴り声をあげながら、メガネの女子が瓦礫を巻き上げながら起き上がった。
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