*厭(イヤ)な顔*

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その美月が素直に健一の肩を揉み始めた。 『あー気持ちいい。ありがとう みず・・・んっ?』 首を捻りながら後ろを振り向いた健一が 見た美月の鼻には ティッシュを丸めた鼻栓がしてあり 肩を揉む手には ゴム手袋がはめられている。 『あーうぜっ。』 娘が呟いている。 それどころか『ちっ!』と舌打ちをしたり 『はあ~』と嫌みな溜め息をしたり。 もう一度首を捻って美月の顔を見たら なんと 厭そうな顔をしていることか! 『ありがと美月。もういいよ。』
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