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俺だって彼女が欲しいし、デートにも行きたいし、ピーー(放送禁止用語)もしたい。
普通の健全な男子と同じ願望は持っている。
だけど、俺なんかが……という諦めがあるのも事実だった。
まず致命的なことに、俺は女子と話すことに慣れていない。
その為、喋るのにも近付くにも抵抗があるのだ。
昔、喋る時に顔が近いと、廃棄物でも見るかのような視線で引かれて以来、トラウマとなっているというのもある。
とことん女子に対して耐性がないのだ。
もう一つは今ある俺の立場。
俺は限られた親友や肉親の前以外では、大人しめの弄られキャラとして、周囲から馬鹿にされている。
気が弱くて目立たない為、からかう相手には恰好の獲物なのだろう。
しかもこのおかっぱ頭。
お陰で俺を毎回罵倒してくる不良グループまで、出来上がってしまっている。
そんな俺に彼女だって?
自分でも笑ってしまうよ。
絶望的毎日を過ごすにあたって、蓄積されていくストレスも計り知れない。
発散したくても、趣味特技を持たない俺が発散できるものなんて、極々限られてる。
その一つが性欲。
これはなんとかしなければならないことなので、夜な夜な行為に耽っているわけだが、発散するにはおかずが必要だ。
そこで出てくるのがエロ自販機。
普通に店で買ったり借りたりする度胸がない俺にとっては、まさに救世主。
今まで散々お世話になってきた。
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