継母のような彼

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  「ぼ、僕達っ三日三晩、寝るのも惜しんで…共同作業しました!良かったら頂いて下さい!」 「貰って下さい!」 どこか感慨深くなってしまったらしく、彼等の隈が目立つ瞳には涙が溜まっていた。 全く仕方がないなと彼等にティッシュを渡してやれば『ぁ、ありがとうございますっ』と素早く拭いだした。 「何を言ってるんだい君達っ、もちろん貰い受けるとも!僕は君達の努力と根性を未来永劫忘れやしない!さぁ、オープン・ザ・僕!!」 は? 僕、だと?! バッと取られた布の下は、あろうことか美樹の肖像画(擬き)だった。 実際に筆を入れたわけではなく、完璧な合成技術と高度な印刷技術によって作成されていた。 紅薔薇が敷き詰められた背景に、溢れんばかりの美貌が詰まったそれは技術の無駄遣いといっても過言ではないと思う。 「はあぁぁ…何て美しいんだ、僕って奴は!どうか神様、美しいこの僕をお許し下さい…」 「その美しさは美樹様のせいでは無いのにっ、なんて謙虚な方なんですかっ!」 「神様が許さなくても僕ら花園親衛隊が許しますから!」 いやいやいやいや。 まず、謙虚な奴は自画自賛したり自分を褒め称えたりしないからな。 俺にはこの応酬について行けないです。  
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