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第一週目
朝起きると机にカメがのそのそと歩いていた。
ー今日も1日、平和なようです。
『カメが話しかけています。
どうしますか?』
ー 放っておきましょう。
今日も1日、平和なようです。
ん...?
ん......?
ん......?!
出会ったのは、約3年前ー。
『400円。安いから誕生日に買ってあげよう。』
そう言って、父が道端の露店で無理矢理買った...いや、買ってくれた。
最初は2匹いた。
次に見たら、1匹になっていた。
何故いなくなったのか。
この間、何があったのか。思い出せない。
というより、あまり思い出したくない。
そのうち、その1匹のことは忘れ、もう1匹のカメを育てた。
可愛がりすぎていたのだろう。
次の年に、もう1匹は地に還っていった。
それから、1ヶ月ー
カメが机を歩いていた。
ノートを水浸しにしながら。
カメが話した。
「おはよう。今日はやけに早いね。
早起きは三文の得かい??」
・・・。寝よう。
「寝るのかい??おやすみ。
二度寝はいいもんだよね。」
出会ってから、3年ぶりにカメと会い、
出会ってから、初めてカメと話した。
世界は、今日も平和です。
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