異なる世界

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達雄は迫り来る化け物の気配を探していた。 雄叫びを上げながら向かってくる相手。 普通ならば位置が分かりやすいのだが、雄叫びを森が吸収しこだまのように響いているため、場所の特定が難しかった。 達雄「ちっ!地の利点は向こうにあり…かっ!」 達雄は呟きながら体を右にずらした。 達雄の立っていた場所を風が通り抜ける。 達雄「…かわしきった状態でこの有り様か!」 達雄はそう言いながら自身の左腕を押さえた。 達雄が押さえている左腕から大量の血が流れていた。 達雄「鎌鼬…小説読んでて良かったかもなぁ。なにも知らない状態なら確実に混乱していた。それにガキの頃から剣術習っててよかったょ…」 達雄は左腕を押さえながら相手に睨みを効かせた。 達雄「化け物がっ!徹底的に痛め付けてやる!」 達雄は近くにあった木の棒を拾い正眼の構えを取った。
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