新しく、君らしく

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「ふふっ。仕返しです。先輩も私に同じことしたんですからね? 『付き合えない』って聞かされた時の私の気持ちが分かったんじゃないですか? 最初に先輩の気持ちを伝えてくれてから『付き合えない』って言ってくれたらよかったのに」  舌をチロっと出してイタズラを成功させた小っちゃい子のような無邪気な笑顔がそこにあった。 「そう……だな」  確かに水澤の言う通りだ。身に染みてわかったよ……。  でも、本当に良かった。水澤が受け入れてくれて。 「そうと決まれば、一日も早く先輩の記憶が戻るように頑張りましょう!」  『えいえいおー』と気合を入れる水澤に改めて言う、 「水澤ありがとうな。これからたくさん面倒をかけることがあるかもしれないけど、これからもよろしく頼む」 「はい! これからもずっと、ずーっとよろしくお願いします! 神田先輩!」  いつもの嬉しい感情を全部見せてくれているような満面の笑顔でそう言う水澤。  でも、気持ちが通じ合ってると同じ笑顔でも感じ方が違うんだな。……めちゃくちゃ抱きしめたいです。  
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