2.考え方

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「あっ、そうだ!ゴメン、由美ちゃん。日にちとか決めるの、放課後でもいい?朝からハルちゃんに勉強教えてもらうはずだったのに、すっかり忘れてた…!」 サナちゃんのその言葉を聞いて、由美ちゃんは少し迷っていたようだったが、なんとか返事をする。 「あ、えーっと…、うん。いいよ。じゃあまた放課後にね。」 「うん、ありがとう!あ、プランはお任せで。」 少しおどけて笑いながらそう言うサナちゃんに、由美ちゃんも機嫌を直して張り切って答える。 「りょーかい!行こっ、みんな。」 するとその一言を合図にするように、他の取り巻きの子たちもサナちゃんと私の席の辺りから去っていく。 私はといえば、ただそのやり取りをぽかんとして見ていただけだった。  
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