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だが、そんなことは知らない転校生は「はい」と一言返事をして、私の後ろの席に着いた。
その後担任はいろいろと話していたようだったが、そんなのを聞く気にはなれなかった。
一時間目の後の休み時間―。
ふてくされていた私の背中を軽くつつき、「よろしく」と後ろから笑顔で話しかける転校生の姿があった。
「よろしく…。」
とてもじゃないけど、嘘でも明るく振る舞えそうにはなかった。
そんなことなど全く知らない転校生は、私の態度を見てとても心配そうに言う。
「大丈夫?もしかして、どこか具合が悪いとか…?」
その声を聞いた途端、何か自分が悪いことをしてしまったように感じた。
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