No.00 プロローグ

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  僕が俗に言う『イジメ』を受けるようになったのは小学3年生になってからだった。 理由は分からない。 靴は隠されて、体操服は毎日のようにゴミ箱に入っている。 先生は決まって子どもたちのじゃれあいと言う。 家に帰れば、知らない女の人が母親役をやっている。 優しい母親は病気で死んで、しっかり者の父親は再婚して、過労で父親が死んだ。 知らない母親は僕を荷物と言う。 それが小学3年生の時から始まった。 父親が残したお金は知らない母親のモノになって、僕が生まれた家は知らない色に染められた。 僕は近所の空き家に逃げ込んだ。 学校が早く終わってもそこに隠れてゆっくり家に帰った。 中学生になってもイジメは続いた。 現在中学2年 僕は独りだ。  
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