第二章 目覚め

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「ふん、戻るぞルリ。」 「ええ。」 二人が出て行くと、少しして家人が来て傷の治療をした。だが、治療といっても、ただ死なせない為の適当なものであった。 そして家人が出て行き、部屋に一人になったディエスは何をするでもなく、ただじっと座っていた。 一言も喋ることもなく、ただ虐待されるだけの日々を過ごすディエスの心の中にどのようなものが育っているのか、それを知る者は誰もいない。
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