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ちょうど、お客様を接客していた時だった。
カタカタカタ……
まずは小刻みに揺れる感じがした。
「あ、地震ですね…。」
次第に、
ガタガタガタ……
縦に大きく揺れ始める。
これはヤバイ！
ガラス前で接客していたので、咄嗟に
「ガラスから離れましょう！太い柱なら！！」
スタッフも、ショップ内にいたお客様と柱周りに集まる。
その間も揺れが全く納まらない。
マジでヤバイ。
どうしたらいい？
どこにいたらいい？
責任者はﾜﾀｼだ。
みんなの為にﾜﾀｼが守らないと。
でもこんなの今まで経験したことない！！
頭はパニック、でもﾜﾀｼが冷静にならないと…。必死で頭をフル回転させる。
揺れは納まるどころか、
縦にグワングワンとゆっくり、そして大きく揺れていて、
それに加えて横にもカタカタカタ揺らされた。
もはや立っていられない。
一瞬、揺れが小さくなり、
テナントビルのスタッフが見回りにきた。
「こちらです！！」
どうやら非常口へ案内するみたいだ。
ﾜﾀｼ達もお客様を誘導しながら、ショップ前の通路に向かった。
その時だ。
ドーン！！
またもや大きな揺れ。
カタカタカタ……。
ガタガタガタ……！！
「ガシャーン！！」
あちらこちらのショップでガラスが割れたり、商品が落ちる音がして、さらに恐怖心を煽る。
ﾜﾀｼはお客様と前田さんと手を繋いで、その場に屈み込んだ。
「このビルは耐震構造になっているので、安全です！！」
必死にお客様に言ったけど、本当は自分が怖くて堪らなかった。
どうしよう。
どうしよう。
だけどみんなを守るためにﾜﾀｼがしっかりしなくては！！
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