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「…ふぅ、疲れた」
ふと口からでた一言。彼女といると気が緩んでしまうのか、それとも本当に疲れていたのかつい口から出てしまった…。
実際仕事で疲れてはいた…。そのせいなのかも知れない。その後とった彼女の言葉、そして反応に付いて行け無かった。
彼女は俺の言葉に勘違いしていた
「ねぇ、私と居るとそんなに疲れる?」
涙ながらに聞いてくる。
"なぜ"
俺の頭は一瞬止まった…。何故彼女は泣いている?何を淋しそうにしている?
俺の沈黙を彼女は淋しそうに見ている。いや何かを待っていたのかも知れない…俺が否定するのを。
「……ごめんね…」
そう言うと彼女は出ていった。
追えば良かったのだ。でも身体は動かない、もしかしたら心が求めていたのかも知れない…何かを…。
「ふぅ…」
俺は煙草を一本取り口にくわえ火を点ける。煙を肺に含みそしてはきだす。
「………」
この時の煙草はいつもより苦く、いつもより目に染みた…。
~煙草~END
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