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この世界では運命の赤い糸が見える。ふとした時に自分と相手の小指を結んでいる。そしてこんな噂もある
「消えそうな糸の相手を見つけると二人は心中する…」
「そんなことある訳無い」
私は呟く。それは私の運命の相手の糸は消えそうだったから…。出会いは私が怪我をした時に入院してる彼にあった。何と言うかマンガにありそうなありきたりな出会い。彼にそれをいうと、
「僕の病気がありきたりじゃないからそーいわれると自分が普通に思えてくる」
と笑っていた。はぁ、かなり脳天気である。それが…急に脳天気じゃない事態になった。彼の容態が悪化そして…。彼は死ぬ前に、
「僕は最期に君に逢えて幸せだよ?最高の運命の相手だ」
と笑って逝った…。
私の心にぽっかりと穴が開いた。喪失感という穴。それを拭う様に手紙を書いた。自分の気持ちを書いた手紙。捉え方はは読んだ人それぞれだろう…。
そして私は扉を開く…。
~赤い糸~END
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