Cannibalism

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    於、何故宵世は皮肉にも二人を繋ぎ留めては呉れ無いのでしょうか‥? ねぇ、余りにも酷いお話では有ませんか‥? そうは念いませんか。   一層あの髪を肌を喉元を、この獣にも似た牙で引き千切って暮れようか。 さすれば、彼は己の血肉となりずぅっと一緒に成れるでしょう。   いいえ、違います。 殺すのでは有りません。 食すのです。 己の腹に納めてやるのです。 ほら、その方が彼も喜ぶでしょう。   嬉しい嬉しい、 これこそが真実のハッピーエンドと謂うモノでは有りませんか。     了    
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