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頭の中にいくつかの声が響き渡る。
それはとても聞き慣れた声であるとともにとても必死な様子で叫んでいる声だった。
その声を軸に情景も頭の中に思い描かれていく。
それは、ほんの数時間前の記憶なのか。それとももっと前の記憶なのか。あるいはただの夢なのか。それは意識がそこにない僕にはよく分からない。
でも、今この瞬間には時が流れているのは分かる。そして情景が時間とともにもっと鮮明になっていく。
場所は小さな部屋。作りは床と天井がコンクリート、壁はよく分からない。たくさんの機械が積まれていて全く見えないからだ。
部屋の中には人がいる。
服が白のベースに赤のカラーリングが入っている制服を着ているのが7人。他の人達が全員、白衣を着ている。白衣を着ている人が何人いるかは、ぱっと見ただけでは数えることはできない。しかし少なくとも制服を着ている7人よりは数が多い。 ここで情景がすべて映し終えたのか、これ以上鮮明にならなかった。しかし映し終えたと判断したが始めの叫び声を聞いた後、そこにいる人達の声がとても遠くで言っているようにうまく聞こえなくなっていた。
それに、始めに聞こえた声も何と言っていたのか僕は忘れてしまっていた。
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