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しかし、一瞬だけ言葉が聞こえた気がした。意識が遠く本当に言ったのかどうか判別には苦しかったが何故だかその言葉は前に聞いたことがあるような気がしてならなかった。
「まだですか!?」
「くっ…もう少しだ」
そんな声とともにたくさんの声が一つの部屋に溢れているようだった。だがそこでまた何も、聞こえなくなってしまった。
「(これは、忘れてはいけないということかな…)」
僕は何故だかそう思った。
ならばそうしよう。たとえ僕が分からなくてもこの見ていたものは大切だと思うから。
記憶がなかったとしても、僕は覚えていよう。
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