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次は郁人の隣の席の女の子の番だった。
よくみたら彼女は朝最後にきた女の子。
郁人は不思議そうに彼女を見た。
「きり ゆか(桐 由華)です。
誕生日は7月19日で、好きなことは、お菓子を作ることです。
これからがんばりたいことは、みんなと仲良く学校を過ごすことです。どうぞよろしくお願いします」
丁寧に由華がお辞儀する。
郁人は一生懸命自己紹介する由華をみて、可愛いと思った。
さらに彼女はそれよりも自分が今まで出会ったことのないタイプの人のように思った。
郁人は左にいる由華に何回かちらっと目をやった。
もちろん由華は気づかない。
「すが めぐみ(須賀 恵)です。
誕生日は11月5日です。好きなことはピアノを弾くことです。
がんばりたいことは、もっと上手にピアノを弾けるようになることです。よろしくお願いします」
「まつどう しずく(末堂 滴)です。
6月21日生まれで好きなことはプールで遊ぶことです。
がんばりたいことは、みんなと友達になることです。よろしくお願いします」
「わらび さいか(蕨 彩香)です。
誕生日は5月1日で、好きなことは遊ぶことでこれからがんばりたいことは、元気に過ごすことです。
これからよろしくお願いします」
これで全員の自己紹介が終わった。
郁人はしっかりと聞いていたけども、多少由華のことが気になっていた。
幼稚園にもこんな雰囲気を持っていた子を見なかった。
郁人はいじめを受けたことで周りの人の性格を見た目でだいたい分かるようになった。
けど由華のような感じは初めてだった。
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