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「それが…」
ポツリと呟かれた言葉に僕はハッとした。
やばっ!?さっき見た目はろりっ子でも怖い神様だって分かったのに何で熱くなっちゃったんだろう。
こういう場合は穏便に、クールに話さないとダメだろ僕!?
はわわ怒られて転生なしの地獄行きになったらどうするんだぁ~!?
だが神様の言葉は僕の予想もしないモノだった。
「それはつまり、
【どんな犠牲を払っても構わない】という事ですね」
「え゛!?」
「目的の為ならあなたはあなたが出来るどんな事でも【差し出す】と」
「はぁ!?」
「それは…素晴らしい」
いや…
僕を根底からひっくり返すものだった。
神様は無表情ながら確かにウットリと【微笑んで】…
「それは素晴らしい欲望です」
ズビシッッ!!!!
ろりっ子神様は長い長い金髪の髪を振り乱し、僕を指差した。
「契約成立。
あなたは今より【神々の下僕】となりました!!!!」
「へぁ、はぁぁぁぁぁぁぁあ!?!!!!」
何でだよ!?!!!!
「ちょ!?え!?はぁ!?
なんで下僕!?何でいきなり下僕なんだ!!!!」
一体全体どっから下僕なんてマニアックな言葉を引っ張り出したんだ!!!!
「大丈夫」
「何が!?」
ろりっ子はグッと拳を握って、
「皆さんに気に入って頂けるよう、私頑張ります」
「なにおだぁぁあああッッ!?」
怖いこのろりっ子神様。
何だか本当に【親切】で僕を【本物】の下僕にしようとしている。
ろりの口から「調教の本を借りなくては…」とか「首輪は必要…??」とか…
ぎゃぁぁァアぁぁぁぁ!!!!恐すぎる!!!!
「ではさっそく行きましょう」
さっと僕に手を差し出す神様。
その手は小さく美しく、僕なんかが握ったら、簡単に壊れて汚れてしまいそうに白くて細くて…
でも絶対にそんな事は起きない。
何故なら彼女は神様なのだから。
この手を握ったら終わりだろう…
今でもどうしようもなく終わっている気がするが、でも、何だかちょっぴり優しく親切な神様は話くらいは聞いてくれるだろう。
チート能力を諦めて転生するか、
チート能力の為に神様達の下僕となり、……何をするんだろう…ブルブル
とにかくじっくり悩んで選ばなくてはいけない。
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