0人が本棚に入れています
本棚に追加
「伊藤ーこっち手伝ってえ」
パシられてんのわかってねえのかよあいつは。でも俺には関係ない。あんな奴、俺はただ 遊んでやってるだけ。
「透はさ、俺のこと好きなの?」
いつもと同じ、2人で歩く道。今日透は俺の家にくる。
「……好きだよ?」
そんなこと知ってるだろと言って笑うそいつを見てどきん、と胸が高鳴る。それは一層俺を混乱させた。俺にとって透は遊びの筈だった。ちょっと遊んでやっただけだ。
家についた俺は、透をそのまま玄関に押し倒した。
こんな感情ははじめてで
透の姿が愛しくて
触れたい よがらせたい
「っ、くろ…だ?」
下から聞こえた愛しい声は、いつでも俺の名を呼ぶ。だから俺は
「透?しよっか」
気がついたら朝で、隣には可愛い透の寝顔。ああ、もういいか。認めてしまおう。
俺は透が 好きなんだ。
最初のコメントを投稿しよう!