1 君と居る時間

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「伊藤ーこっち手伝ってえ」 パシられてんのわかってねえのかよあいつは。でも俺には関係ない。あんな奴、俺はただ 遊んでやってるだけ。 「透はさ、俺のこと好きなの?」 いつもと同じ、2人で歩く道。今日透は俺の家にくる。 「……好きだよ?」 そんなこと知ってるだろと言って笑うそいつを見てどきん、と胸が高鳴る。それは一層俺を混乱させた。俺にとって透は遊びの筈だった。ちょっと遊んでやっただけだ。 家についた俺は、透をそのまま玄関に押し倒した。 こんな感情ははじめてで 透の姿が愛しくて 触れたい よがらせたい 「っ、くろ…だ?」 下から聞こえた愛しい声は、いつでも俺の名を呼ぶ。だから俺は 「透?しよっか」 気がついたら朝で、隣には可愛い透の寝顔。ああ、もういいか。認めてしまおう。 俺は透が 好きなんだ。
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