前編

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■73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/12(水) 22:24:34.45 ID:S7vh2Vh7O リンク「金が底を尽きそうだ。エポナ、キノコ王国へ向かうぞ。」 リンクはハイラルからは遠く離れたキノコ王国へ向かった。 かつては有名なゲーム役者であった彼の知り合いは何人もいる。 金が無くなっては何かの言い訳を作って知人に金を頂戴しているのだ。 慣れている事なので今更金を貰う事に躊躇はない。 いつしか彼の貪欲さはサコンクラスになっていた。 ■75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/12(水) 22:34:38.59 ID:S7vh2Vh7O カメラマン「そうそうもっと笑って。」 ゼルダ「こう、ですか?」 カメラマン「いいねいいね~。」 太陽より眩いフラッシュが彼女の顔を照らす。 彼女が舞台を降りた後、モデル業界が彼女の才能を逃がす筈も無く、 彼女は持ち前の美貌を活かして様々な雑誌のモデルをやっていた。 しかしそれでも決して贅沢な生活は出来なかった。 それ故に他にいくつかの仕事も掛け持ちしている。 売春について真剣に考えた時期もあったが、 母の事を思うとやはりそんな真似は出来なかった。 カメラマン「それじゃ、休憩にしよっか。」 ゼルダ「はい。」 82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/12(水) 23:06:54.07 ID:AQ/36L6KO 売春すら考えていただなんて………ゼルダ可哀想だ 83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/12(水) 23:08:35.80 ID:1IZwuNdB0 そして大人になるのか ■79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/12(水) 22:49:43.22 ID:S7vh2Vh7O ゼルダ「懐かしい。」 彼女は城壁に手を当てて小さく呟いた。 今日の撮影場所はハイラル城だ。 ハイラル城はゼルダシリーズの撮影では度々使われた建物である。 元はと言えば古い王様の城だったのだが今では観光地となっている。 ハイラルに伝わる伝説や歴史的建築物を、ハイラル中の役者やエキストラ総動員で、 最新のCG技術を駆使してゲーム化したもの、それがゼルダの伝説シリーズであった。 ゼルダ「あの物語りでは、ここでリンクが助けてくれたんだっけ。」 あの頃の彼はもう居ない、そうは思ってもやはり懐かしいのだ。 ここには思い出が溢れている。 毎日見ている筈なのにいざ近くへ来てみると何かやるせない思いが 心の底から沸き上がってくるのだ。
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