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■36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/12(水) 19:01:47.86 ID:S7vh2Vh7O
彼はハイラル城下町の裏路地の壁にもたれていた。
酒瓶から滴る雫を最後の一滴まで残さず飲み干している。
金も無ければ働く当てもない。しかしこれからどうしようか等考える事は無かった。
ガノン「ふう…。今日は冷えるな。」
彼は近くのごみ捨て場で拾ったボロ布を体に巻いて眠った。
通りから差し込む仄かな光にぼんやりと照らされた彼の顔はシワだらけであった。
若々しさは微塵も持ち合わせていない様子だ。
やはり年のせいだろうか、
あるいはこの二年間の急な生活の変化によるものなのかも知れない。
■37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/12(水) 19:07:55.28 ID:S7vh2Vh7O
マロン「あ、皿洗いはあたしがやります。」
タロン「いつもすまないね。」
マロン「いいえ、あたしもそう言う年頃ですから。
それにいつまでも頼るわけにもいけませんし。」
ここはロンロン牧場。赤い髪の美しい女性がせっせと食器を洗っている。
タロン「え~と…何かを言おうとしてたんだが…。
あ、そうそう、君当てに手紙が届いてたよ。
すまないね、最近もの忘れが激しくてな。」
マロン「一体誰からかしら?」
タロン「え~と…。誰だったっけ…。」
インゴー「リンクだよリンク。」
マロン「リンクですって!?」
タロン「ああ、そうだ、確かそう言う名前だった。
何年か前まで手伝いに来てくれてた子だよ。
手紙は君の部屋の前にある机に置いといたから後で取っときなさい。」
マロン「は、はい。」
彼女は驚きを隠すため曖昧にうなずいた。
なんせもう二年も会ってない人からの手紙なのだから気になってしかたない。
食器を洗う手がどぎまぎしている。
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