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誰もが言葉を失ってる中、ケタケタと一人だけ声を上げて笑った。
「友情だの絆だの、お前等と一緒にいるとくだらない夢を見るガキになったみたいだった」
普段と違う冷たい視線を向けられると、背筋がゾクリと波を打った。口調も変わっていて、寒気すら感じる。
「それに合わせてる自分が馬鹿馬鹿しかったよ」
「そんなの嘘だ……」
否定する様に小さく呟くと、馬鹿馬鹿しいと言わんばかりに溜め息を吐いて口角を更に上げた。
「あれが素だとでも思った?
ただずっと一緒にいただけなのに単純だよな。
ま、勝手に仲間だと思うのはいいけど、それに巻き込んで欲しくないなぁ。
まだ俺が裏切り者なんて信じられない?」
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