☆夢と始まり

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無駄に広い屋敷の廊下を早足に進んでいく。 迷路のように入り組んでいるため初めてここを訪れた人は絶対に目的地に辿り着けない。 俺は15年近くここに住んでいるから何とかわかるがな。 そうこうしているうちに大広間に着いたので大きな扉をこじ開ける。 「あら!おはよう咲弥。もー最近お寝坊さんね」 「おはよう。また遅くまで本読んでたんだ」 またなの?と頬を膨らませるのは母さん。 今年で4×歳のはずだが何故か20代に見える強者。 「おはよう。ほら早く席に着きなさい」 「はい」 こっちは父さん。 お祖父様から譲り受けた会社を1代で巨大財閥にまでした凄腕経営者。 だが普段はおっとりとしていて白髪混じりの黒髪には寝癖がついている。 大財閥だが料理は全て母さんがしているためコックはいない。 掃除はさすがにメイドに任せてるけどな。 .
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