☆夢と始まり

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「ハアッ…ハアッ…せ…セーフ!!」 俺は私立淺峰学園の校門前でへばっていた。 駅まで(徒歩20分)を突っ走り電車に乗って、駅から学校まで(徒歩30分)を全力疾走したら人間誰もがこうなるさ! 車で送り迎えされてる涼しい顔した他の生徒が憎い… 学校くらい歩いてこいってんだ! 少しイライラしながら中等部棟に迎う。 この私立淺峰学園は初・中・高一貫の超金持ち学校だ。 広大な敷地を持ち各学年ごとに校舎がある。 しかも各校舎には食堂はもちろん色々な施設が充実。 美容室を見付けた時は、理事長を本気でぶん殴りたくなったね。 玄関で外靴から上履きへと履き変えていると突然悪寒が走った。 こんな事するのは俺の知り合いに1人しかいない。 「レナ…お前な……」 「おや?思ったよりも早く気付いたね」 振り向くとニヤリと笑う同級生つーか腐れ縁のレナード・S・ゲルダーことレナがいる。 ロシアからの留学生で付き合いは初等部からだ。 長い前髪で顔が隠れて表情が確認しづらいが、手に持った札みたいな物がさっきの悪寒の原因だろうな。 .
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