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俺は興味本位にドアに手を掛けた。
鍵がかかっているのは百も承知だが、惹かれるように開け放った。
[ガラッ]
あっさりとドアは空き簡単に第2図書室の中へ入れた。
中は本独特のインクや紙の匂いが充満し、しばらく使われていないのか埃っぽい。
[ケホッ]
「こりゃあヒデーな…」
少し咳き込みながらも辺りを見回す。
広さは教室二つ分程。
しかしその半分を本が占めていて割と狭く感じる。
本は乱雑に積まれすっかり山になってしまっている。
本の山を掻い潜っていくとぽっかりと空いたスペースを見つけた。
本がいい具合にバリケードになっており、人が来ても見つかりづらそうだ。
「ラッキー!」
俺は適当に本を避け、床に寝転んだ。
普通の床なので固い上に冷たく寝心地はあまりよろしくはない。
まぁいいだろうと自分を納得させた。
「今度毛布でも持ち込むか…」
そのままぼっーとしていると急に眠気が襲ってきた。
「ふぁ…」
瞼がゆっくりと閉じていく。
寝不足が祟ったのか俺はあっという間に寝入ってしまった。
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