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文亮はミ=ゴに新しく造ってもらった左腕を、新しいオモチャで遊ぶ子供のように振り回していた。
「……そんなに動かしたら、取れちゃうんじゃない?」
遥は変な心配をした。
「大丈夫、大丈夫。あいつらの技術はそんなヤワじゃねーよ」
肩が360度回転するのはもちろんの事、肘関節も逆に曲がり、更に手首や指関節もグルグルと回すことが出来た。
「ますます、人間じゃ無くなったわね」
芽依美の言葉に、文亮は笑った。
「心配すんな。流れてる血は本物だ」
「……残念だが、キミの血はかなり流出してしまった。今キミの身体に流れているのは、我々が造った“人間の血液に似た成分の、オイル”だ」
一通り仕事をし終えて帰ろうと翼をはためかせた一体のミ=ゴがそう言い残すと、教室の窓から透明になって飛び去った。
落ち込む文亮を見て、芽依美は笑いを堪えていた。
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