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「あれは、来栖の常套手段よ。魔力で増幅させた媚薬を香水にして振りかけてるのね。……男にも効果があるのは意外だけど。それとも、あんた、“ゲイ”じゃない?」
「そうかも……な」
「ちょっと、冗談でしょ?」
真剣に答えた後、文亮は笑った。
「ウソ、ウソ。冗談だ!……でも、あの雰囲気は、魔力だって分かってても、ヤバいな」
文亮は顔を強く叩いた。
「しっかりしねーとな。教団は次に何をしでかすかわかんねーぞ」
芽依美はふと博士を思った。
銀色の筒に捕らわれた博士はどうしたのだろう。
「ねえ、文亮。博士が心配ね」
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