156人が本棚に入れています
本棚に追加
prologue
―――――チルチルとミチルが探していた、幸せの青い鳥。
過去へ飛び、
未来へ飛び、
彼らは長い長い冒険の末に、それを見つけた。
……自分達の家の、鳥籠の中に。
幸せとは、ひどく些細なもので。
私達はそれを見逃し、嘆いて、だけど願い、乞うている。
本当に大切なものは、いつだって側にあったのに。
少しだけ、暗闇に手を伸ばして、触れてごらん?
鳥籠から、逃げ出したはずの青い鳥。
確かにその指に、触れるから……。
.
最初のコメントを投稿しよう!