危ないウィークエンド

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 俺の通う学園は特殊だ。  山奥にひっそりと佇み初等部から高等部まで一貫して教育を行う。中等部に上がれば全員が入寮させられる全寮制制度。そしてここは男子校。  そう、男子校。  どこを見回しても 男 男 男。スカートを履いている女の子なんて何処にもいない牢獄。  思春期で健全な男子がそんな場所にいたらどうなると思う?  答えは一つ。同性愛の巣窟だ。  高等部から編入してきた俺はこんな特色なんぞ知らなかった。知っていたらこんなところ来るもんか。俺はただ特待生になれば授業料及び学食料金免除という謳い文句に誘われて来ただけだ。  だって凄くないか?授業料払わなくていいんだぞ?しかもただ飯が食えるときた。  別に、実家が貧乏というわけではないが、こんなオイシイ特典に飛びつかないわけがない。  女の子がいないのは辛いがそれ以上に待遇がいい。  だから、そこそこ頭の良かった俺は、この学園に入学するべくもう勉強した。それはもう血反吐を吐くほどに。  女の子は外で見つければいい。そんな風に思っていた。  そんな努力をして見事に特待生を勝ち取ったというのになにこの仕打ち。やだやだおうち帰りたい。  そんな事を思っていた半年前。  哀しきかな、今ではこの学園の特色にも慣れてしまった。  しかも、親衛隊なるものが俺にもできてビックリ。  どうやらこの学園では、顔のいい者に親衛隊がつくらしい。そうか、俺頭だけじゃなく顔もいいのかと、友人である裕翔に言えば溜め息をつかれた。冗談なのに。
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