┣Prologue┫

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 特殊能力を持って産まれてくる子供達は、年間数える程度。  その子供達の内、3歳以上になっている子を、数年に1度集め、こうして入学して頂いている訳なのですが……。  皆様を安全に保護する為には、やはり、一カ所に纏まっているのは得策とは言えません。  皆様1人1人も、強大な力を持っている訳ですし……。  なので学園は、一般人の学校の、1つの学校に沢山のクラスを設け、大人数が一カ所に集うシステムとは違い、1つの学園そのものが1クラスであり、人数も少人数で構成されております。  しかしながらそうしますと、19年間、その同じ少人数以外の人とは、全く関わらない、という事態に陥ってしまいます。  それを防ぐ為の、学園替えなのです。  もちろん、学園は管理が全世界で統一されている為、学年がズレる事はありません。  皆様の1つ前の代は、世界共通で、皆様より3年早く召集された15年生。  1つ後の代は、世界共通で、皆様より2年遅く召集された、10年生です。  11年生と、13、14年生は、世界のどこの学園に行っても、存在しません。  皆様の代は、年齢差は有っても、皆様12年生なのです。  ……学園替えの意味が、少しはご理解頂けたでしょうか。  この学園替えは、皆様の人脈を広げる目的と同時に、新たな仲間と共に心機一転し、より新鮮な学園生活を送って頂くためのものなのです。  今、皆様それぞれの周りにいる人が、本日より、新たな友であり、新たなライバルで御座います。  そして、忘れてならない事は、皆が個性豊かな特殊能力者ということです。  当学園も、他と同様に、能力の使用は許可されています。  しかしながら、当然ですが、他人に怪我をさせるような使用は禁止です。  ただし当学園も、訓練施設においては、授業以外でも、戦闘訓練であれば、各自自己責任での攻撃を許可しております。  くれぐれも、大怪我をしないように。  それでは、皆様。  今一度、このF学園での生活が、皆様にとってより良い物で有ることをお祈り致します。  私からの話は以上で御座います。  では、この後、当学園の案内の後に、教室にて、ホームルームとなります。  ようこそ、F学園へ。
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