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「キャーっ遅刻する~!💦」
この少女は光 泪。光学園理事長の孫娘。しかし泪こそ、宝石や美術品が存在する都市、『リーザ』の平和を守る正義の怪盗グループ、『ホーリースターズ』のリーダーなのだ。
「泪遅い!何してたの!?」
泪を待っていた少女は心得 加奈、光学園新体操部のエースであり、ホーリースターズの一員でもある。加奈の家はアクセサリー店でもある。
「急がないと遅刻よ!」
「わかった!!」
そう言って2人が走りだそうとした時、急に知らない声が聞こえてきた。
「危ない!避けろ!!」
「「え!?」」
その声に反応して振り向いた瞬間、いきなり段ボール箱の山が2人を襲った。
「「キャーっ!?」」
いきなり段ボール箱の山に襲われた2人は声を揃えて叫んだ。
「かっ加奈、大丈夫!?」
泪が加奈に話しかけた時、加奈は段ボール箱の下敷きになっていた。
「加奈ー!?」
加奈が段ボール箱の下敷きになっているのを見た泪は慌てて加奈の上に乗っている段ボールをどかし始めた。幸いにも段ボール箱はすべて空だったため2人は怪我をする事はなかった。
「加奈、平気?💧」
「誰よ段ボール置いたの!💢」
加奈はすっかり機嫌を損ねていた。すると誰かがいきなり加奈の腕を掴んで立たせた。驚いた2人はパッと振り返った。そこには黒がよく似合う少年がいた。
「悪い。怪我はないか?」
「何よ!危ないじゃないのよ!」
相手が謝っても加奈は許そうとはしない。
すると泪が慌てた様子で加奈に話しかけた。
「加奈、遅刻遅刻!💦」
「キャーっ!?ヤバイ~!💦」
2人は大急ぎで光学園に向かうのだった。
光学園にだいぶ近づいた時、一緒に歩いている少年と少女を見かけた2人は声を掛けた。
「おはよー!流、愛♪」
「ああ。泪、加奈」
「おはようございますです♪」
剣 流、一星 愛。
2人は幼馴染みであり、流は運動神経抜群、その上人気者。愛は天然に近い性格だが、料理がうまい。そして2人もホーリースターズの一員なのだ。
「珍しいな、こんな時間に」
「あはは、寝坊しちゃって💧」
泪は面目ないような顔で言うと加奈が怒りながら段ボール箱の下敷きになったことを話しながら光学園に向かった。光学園につくと皆クラスが違うためそれぞれ自分の教室に向かう。その途中、眼鏡をかけた少年が泪に話しかけてきた。
「おはようございます、泪さん」
「おはよう輝♪」
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