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そしてやむを得ず罠だというのはわかっていても通るしかないという状況に立たされたマーズ達は、道を選びながら先に進んでいた。
「参ったな、まさかこんな事になるなんて…」
「きっと叔父様が考えた作戦だわ」
「歩君がこんな事を考え付いた方がもっと凄いよ💦」
マーズ達は中央ホールを目指しながら先を急いでいると、そこで同じように中央ホールを目指している麒麟と白虎に出くわした。
「お前達は!」
「あっ!マズマズとマキュマキュとヴィスヴィスだ!」
「また変なあだ名で呼ばれた💧」
「反応しづらいわね💧」
白虎にあだ名で呼ばれたため、マーズ達はすぐには反応できなかった。
「よく罠だって事を知って進めてこれたな」
「いえ、普通に通って来ましたよ?」
「躊躇いがないのか!?💧」
「凄い度胸かも」
「まぁ何はともあれヴァルキリー・マリアを頂くのはアタシ達だよ♪」
そう言うと麒麟と白虎はそのまま真っ直ぐに進んでいった。その光景を見ていたマーズ達は慌てて追い掛けようとしたが、麒麟と白虎が通ったあとに電気の網が張られ道を塞がれてしまった。
「道が塞がれた!」
「あっちの方に行こう!確か中央ホールに繋がっていた筈だよ!」
「急がないとヴァルキリー・マリアを盗られるわ!」
マーズ達は急いで別の道に向かい、急いで中央ホールに向かった。時は同じくしてアースとジュピターはフィリップ美術館にある図書館にいた。
「アース、ここに金庫はあるの?」
「正直わからないわ、まだ誰も手をつけてないから気付いてないかもしれないし」
「でもここ広いから目立つよきっと」
「う~ん💧」
アースは金庫の隠し場所が何処にあるのかやはりわからず、悩んでいた。そのまま床に寝転がり、天井を見上げ始めた。
「あ~どうしたら良いのかしら?」
「アース~寝転がったら汚いよ💧」
「平気平気、ちゃんと洗えば問題ないって」
「でもいろんな人が出入りしてるから汚いよ~💦」
ジュピターはアースに注意しながら起き上がるように説得した。しかし当の本人は全く起き上がる気配はなく、金庫の在処について考えていた。
(一体何処にあるのかしら?大抵は床とか地下とか、そうか棚にある筈なんだけど)
「も~今日は早く帰ってお漬け物作りたいのに~💧」
「漬け物ね~」
(流石に糠床には隠さないわよね。まずあり得ないし)
「天井見てても何も変わらないよ~💧」
「天井ね~……ん?」
アースはジュピターに言われて天井を意識し始めた。
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