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知らない内に歩が造った電気の檻を破り、ヴァルキリー・マリアの傍にいた狛に動揺するマーズ達と警官達。そして狛は額縁の部分をくわえヴァルキリー・マリアを壁から外した。
[受け取れ麒麟!]
「ありがとう狛」
狛は麒麟に向かってヴァルキリー・マリアを放り投げ、麒麟はヴァルキリー・マリアを慎重に受け取った。
「しまった!ヴァルキリー・マリアが…!」
「狛、白虎、逃げるわよ!」
「OK!」
[おうよ!]
「アタシ達も追い掛けましょ!」
麒麟は白虎と狛に逃げるように指示を出し、そのまま中央ホールから出て行った。マーズ達も麒麟達を追い掛けるために中央ホールを飛び出した。そしてアースの方はと言うと、急いで彫刻類が展示されていた部屋に向かっていた。
「急げ急げーっ!守護獣に先越されるもんかーっ!」
アースは独り言のように呟きながら走っていた。そして彫刻類が展示されていた部屋に飛び込むようにして中に入った。
「よし着いたーっ!」
「ぅおっ!なんだなんだ!?」
[なんか人間入って来たぞ!💦]
「ホーリー……スターズの、リーダー」
突然アースが入って来た事に驚く玄武と真理、冷静にアースが来た事に警戒した朱雀。青龍は相変わらず無口だが、明らかにアースを睨み付けていた。
「どうやら金庫はまだ見つかってないみたいだね」
[彼奴も金庫狙ってるみたいだぞ!💦]
「横取り狙いかよ。随分卑怯だな」
「呑気…な事……言わないの」
(金庫の仕組みには気付いて無さそうね)
朱雀達の様子を見ていたアースは朱雀達が金庫の仕組みについて気付いてないと悟った。精霊の箱からトランプ型手裏剣を取り出し、いつでも攻撃できるように身構えた。
「1対3+1か、そんなにハンデにはならないね」
[+1って俺の事か?]
「式神だかんな~」
「それ…より……アースを…なんとか、するよ」
「ん…」
アースが身構えたのを見た朱雀達もまた身構えた。アースは身構えながら朱雀達の様子
を見ながら天井の方を見て何かを探していた。勿論、朱雀達には気付かれないようにだ。
「そんな訳で思いっきりやらせてもらうわよ!」
「暴れられんのは困るんだけど💧」
「ここ…壊さ……ないよね?」
[そんな事あるわk『カンカンカンカンカンッ』
[……あった💧]
アースは持っていたトランプ型手裏剣をなんの躊躇いもなく朱雀達に目掛けて顔すれすれの所を通り、そのまま顔の形を型どっていた。なんの躊躇いもなく投げて来たアースの行動に真理はすかさずツッコミを入れた。
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