ストーリー24

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コメットがそう言うと後ろの方でシャッターが降りるような音が聞こえた。なんの音かと思ったアース達は後ろを向いて確認した所、見ず知らずの内にシャッターが下がっている事に気付いた。 「シャッターが閉まってる!」 〈これで歩はしばらく出てこれない筈だ!〉 《なんでシャッターが閉まるんだよ!?》 どうやらコメットがフィリップ美術館の防犯システムにハッキングをしてシャッターを降ろし、その中に歩を閉じ込めたらしい。 〈ぐずぐずしてると歩がシャッターを破るぞ!〉 「サンキューコメット!」 「皆今の内に東エリアに直行だよ!」 「「「「了解!」」」」 アースはマーズ達を奮い立たせるように指示を出し、急いで東エリアの出入り口に向かった。東エリアまでの道のりは罠なども仕掛けられてはおらず、警官の人数も多くはなかったため簡単に進む事ができた。 「皆外に出たら一気に走り抜けるよ!」 「そのあとはどうするの!?」 「ヴァルキリー・マリアは盗られてるからこのまま逃げるしかないよ!」 「悔しいけど、そうするしかないね」 〈皆もうすぐ出入り口だぞ!それからさっき歩の奴がシャッターを破って出て来た!〉 「予想以上に早いな!💧」 〈特異能力を発動させて追い付くつもりだ!💦〉 「コメット、東エリアまでのルートのシャッターを全部降ろして!」 〈了解!〉 コメットはアースの指示通りに東のエリアの出入り口までのルートのシャッターを全て封鎖した。その証拠に次々とシャッターが降りる音が次々と聞こえて来た。 「これなら当分出て来れそうにないね」 「皆そろそろ外に出るから準備してね?」 「わかってるって」 アース達はシャッターの音を聴いたため、そのまま外に出た。アースは外に出た途端いつのまにか手に持っていた煙り玉を地面に投げ付けた。 「皆このまま走って!」 「「「「了解!」」」」 アースはマーズ達に走り抜けるよう指示を出し、フィリップ美術館から離れて行った。一方、守護獣の方はというと全員フィリップ美術館から離れた場所にいた。アースの攻撃を受け傷を負った茜は止血した腕を押さえていた。 [大丈夫かよ茜!?💧] 「これくらい平気よ。美紅さんに頼んで香葉を呼んでもらえば次の仕事には間に合うわ」 「それ以前に誰にやられたの?もしかして警察!?」 [全然違ぇよ!アースって奴だ!💦] 真理は興奮気味でアースにやられたと智美に説明した。それを聞いた智美と狛はキョトンとした表情をした。 [アースって確か頭がキレてる奴の事か?] 「確かにそうだけど…」
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