ダマスカス剣

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ダマスカス剣

■分  類■ 片手剣/ナイフ/ダガー   ■原 産 国■ シリア   ■使用年代■ 10~18世紀   ■全  長■ 20~80cm程度   ■重  量■ 0.5~2kg程度     ダマスカス剣とは、インド原産のウーツ鋼を用いた刀剣の総称である。 シリアのダマスカス地方で刀剣が生産されたことから、この名前が付いた。   製造段階で生じる木目にも似た独特な縞模様が特徴的。 当時最高の強度を誇る剣とされた。 約200年前にウーツ鋼が枯渇しており、現在において製造技術は失われている。   鉄の特徴として、含有する炭素の量が多ければ多いほど硬くなり、ある一定量を超えると『鋳鉄』と呼ばれる非常に硬いが強い衝撃に脆弱な性質、つまりダイヤモンドのような物質になってしまう。   ウーツ鋼は鋳鉄になる一歩手前の炭素量で非常に強靭な鋼であり、さらに内部にカーボンナノチューブ(強度は鋼鉄の20倍、引っ張りに対する強度はダイヤモンドをも凌駕する炭素繊維)が存在していたのである。   これは自然界では唯一無二の奇跡的な鋼で、当時から研究が進められたにも関わらず、比類する鋼が人工的に作られたのは20世紀に入ってからだった。   ちなみに、イギリスでこれを研究中に偶然生まれた合金鋼が、現在では身近な存在となったステンレス鋼である。   鉄の説明になってしまったorz  
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