エピローグ

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…あれから何日、何ヶ月と歩き続け、疲労と空腹で倒れそうになった。 むしろ、ここで果ててしまった方が、こんな俺でも極楽へ行けるのではないかと考えたほどだ。 しかし… 「俺はまだ死ねない。いつか俺が望む、本当の安住の地へ辿り着くその日までは。」 「ふう…そうだったな、だから俺には休んでいる暇なんて無い。」 与助はいつの間にかうたた寝をしていたようだ。今でも昨日のことのように思い出される、この出来事の夢を見ていたのだ。…与助が、俺が二度とこんな思いをすることがないように、自らが望む安住の地へと歩みを進めなければいけない。休んでいる暇など無い。 そういうと再び与助は駆け出した。…鬼でも住める極楽浄土を目指して。 END
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