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「どうかした?」
俺に声に女の子は振り返る。
そしてビックリ!
その子は俺と同じクラスで尚且つ学校一可愛いと評判の橋本優里(ハシモト ユウリ)であった。
まさに容姿端麗。パッチリ二重の瞳の色は髪と同じ栗色。
出るとこは出て、引っ込むところは引っ込んでる、世の中の可愛いと言う言葉を体現した人物である。
もっとも、あまり女性と話したことがない俺にとっては雲の上の存在だ。
「あ、えっと……コンタクト外れちゃって……って誰ですか?」
橋本さんは少し警戒したように一歩足を後ろに引く。
てか、同じクラスなのに俺のこと知らないって……かなりへこむ。
あ、でもコンタクト落としたってことは見えてなだけか?
「同じクラスの神谷だよ」
「あっ、え? 神谷湊くん? ご、ごめんなさい」
慌てて頭を下げる橋本さん。
それにしてもフルネームで覚えてくれているとは嬉しい限りですね。
「いいよ。それより俺も手伝うから車が来る前に探しちゃおう」
俺はそう言いながら前屈みに地面の捜索を開始する。
「え、でも悪いよ……」
「いいよ、俺も暇だし気にすんなって」
「あ、ありがと」
そうして二人でコンタクトを探す作業が始まった。
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