50人が本棚に入れています
本棚に追加
―――――
「オレって・・・何組だ?」
教室に向かっていてふと気がついた。
自分のクラスが何組かを聞いていなかった。
「おい上杉、オレ達ってなんく・・・」
み?、と聞きながら振り返った先には誰もいなかった。
それ以前に諒達の姿も無かった。
やばい、どうしよう・・・
高校生活始まってすぐに湊は躓いてしまった。
「虱潰しに教室を当たるか?・・・いやそんな事してる間にHRが終わっちまう・・・どうすれば?」
と、考えている間にも湊に追い撃ちを掛ける死刑宣告が鳴り響く。
キーンコーンカーンコーン・・・
小学校から聞き慣れたその予鈴に湊は一瞬で体中から汗が出ているのを感じた。
「終わった・・・仕方ない学園長室にでも行って時間潰すか。」
自分に言い聞かせながら、湊は目的の場所へ行くために一歩歩きだした。
その時だった、
「・・・―・・・――・・・。」
何処かから声が聞こえた気がした。
周りを見渡しても今はHR中、誰も生徒らしい生徒は廊下にすらいなかった。
最初のコメントを投稿しよう!