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「先に入らせて頂く。」
そう言うと、真は僕らを置いて先に入っていった。
あ、わかった!
真は難しいとか昔のとかそんなんじゃなくて、堅苦しい言葉を使うんだ。
あー…スッキリした。
長年胸につっかえてたのがやっと取れたよ。
「…俺らも入るか。」
「ん、そうだね。」
このまま言い争ってても良いことは無いため、僕たちも教室に入ることにした。
教室に入ると、黒板の前に真が立っていた。
黒板には何か紙が貼ってあり、真はそれを見ているみたいだ。
周りを見てみると真を見て目がハートになっている野郎共と、こっちを見て目がハートになっている女の子達がいる。
真を見ている野郎共の事はとりあえずスルーしてと。
これはまさか…この僕に惚れたか?
そんな淡い期待は直ぐに砕け散った。
何故なら、女の子達の目が章大の動きを追っていたからだ。
まあ、そうなりますよね。
ま、そんなに気にすることじゃないし。まあいっか。
僕はただ、女の子にちやほやされてる時に来る、周りからの『羨ましい』って言う視線が堪らなく好きなだけで、そこまで飢えてる訳じゃないからね。
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