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「行って、一士っ!!」
指示を出すと同時にキツネさんは火貂に向かってフレアを放つ。
火貂はそれを全身から炎を吹き出し受け止める
だが、それを予測していたキツネさんは更にフレアの弾丸を撃ち込む。
「先輩、行きますよ」
「おっけー」
何故か先輩を背負って僕は走り出した。
距離にすれば50メートルもないが、すぐ側で轟々と燃え盛る火炎のプレッシャーは凄まじく、恐怖で黒崎のいる茂みに滑り込んだ。
「ちょっと白いの!!
私がいるのにスライディングとはいい根性してるじゃない、一生トイレットペーパーに困る呪いを掛けるよ!!」
そんなピンポイント過ぎる呪いがあるのか気になったけど、それよりも今はキツネさんだった。
さっきの用にフレアを撃ち込んでいるのではなく、今は火貂の火炎車を避け続けていた。
時々、隙を見てフレア『狐火』を撃ち込むけれど火貂が見に纏った火炎車には歯が立たず、完全に防戦一方だった。
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