出動 文芸部っ!!

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少し前に部室で確認した『かまいたち』 それよりも大きな風の塊、サイズ的にはソフトボールから地球儀サイズに大きくなっていた。 「これなら……」 迫って来る火球をしっかりと見据え、キツネさんは地球儀サイズのかまいたちを真一文字に振り抜くと同時にキツネさんに迫っていた火球は真っ二つに切り裂かれた。 「後は私の仕事ね」 そう言って暗幕に包まっていた先輩が突然キツネさんの横まで飛び出た。 「御崎まだ危ないっ!!」 キツネさんが放ったかまいたちの余波の疾風が渦巻いていた。 でも先輩は『大丈夫』とメガネ越しにウインクすると散り散りになった燃えカスに近付いた。 「ふぅん、ただの火貂じゃないみたいね……」 独り言のように呟くと先輩はリュックサックの中から小さな巻物を取出した。 「我、神坂御崎の名において命ずる 火貂を我が式とし、此処に契約の儀を結ばん」 その門言を言い終わると先輩の手に握られていた巻物が勝手に開き、地面に落ちていた燃えカスに覆い被さった。 普通なら燃えるはずの巻物だが、少し明るく光っただけ そして光りが納まると巻物は自然に巻かれ、先輩の手に戻った。
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