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「……うーん、やっぱ私は文才ないのかなあ」
なによ、蛇蛇馬 女野子って!
鏡秤 権座礼巣って!
あだ名はボブって!
「あーダメだダメだ!」
やっぱ私には小説書くのなんて向いてないんだ!!
だって意味わかんないもん!
「うぅー……なんか泣けてきた……」
小説家目指してるのに、こんな文才じゃ、読者は混乱するだけ。
やめようかな、もう。
いや、でも。
「逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ」
私は小説家の夢をあきらめる訳にはいかない。
だってあいつと約束したんだもん。
「よーし、やるよ!
沢田 由岐菜、正念場だわ!!」
私はペンを走らせた。
不思議とアイデアが浮かぶ。
――いける。
これなら。
数年後、沢田由岐菜は取材陣の前で満面の笑みを浮かべていた。
~FIN~
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