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「信じる。見れば…の話だよ」
それを聞くなり嬉しいそうに笑うと立ち上がった。
何が始まるのかと黙って見ていると、どこからともなく刀を取り出した。
稔麿はその刀を警戒してか顔を引き締め何時でも応戦出来る様に自分の刀を握る。
「君、さっきは何も持ってなかったよね?」
「神だから成せる技ですよ。大丈夫。主を傷付けるような真似はしません。見ててくださいよ?」
恋双は一つ笑って見せると刀を鞘から抜き刃先を自分の腹にあてた。
稔麿は驚ろき止めようと立ち上がったが恋双の方が早く行動した。
腹に刀を突き刺したのだ。布と肉が切れる音がすると部屋の中に血の匂いが充満する。
恋双は刺した瞬間だけ顔を歪めるも直ぐに愛らしい笑顔を稔麿に向けた。
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