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「ははっ、何か…どーでもよくなっちゃった」
「は?」
笑ったせいかほんの少し顔が赤い気がする。
恋双はただポカンとするだけだった。
「ここに居ていいよ。今夜だけね」
要するに明日になったら帰れという事だろう。
遠回しで理解に時間がかかったが、その言葉の意味に気が付くとハァと溜め息をついた。
「どーしたら分かってくれるのよ」
一人言なのか声自体は小さいが恋双の纏うオーラが大きく膨れ上がる。
それは真っ黒で今にも魔物を召喚できそうだ。
「神なんか信じない。分かれっていう方が無理だよ」
「罰当たりな人」
「神なんて僕は信じないからね、どーだっていい」
「じゃあ、神を…神の力を見たら信じてくれますか?」
恋双は真剣な表情になり座ったまま身を乗り出した。
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