行路

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扉の方へ歩いて行く先生を捕まえると、自分から顔を近づけてキスをした。 驚いた表情を見せたかと思うと、何もなかったかのように先生はすぐに目をそらす。 電気をつけるか迷ってるのかな… なんか恥かしくなってきた… 黙ったまま壁のスイッチに目を向けている先生を呼ぶと、無言で見つめ返してくる。 しばらく見つめ合っていると、込み上げてきた恥かしさを隠すように笑ってみせた。 「えっ…あっっ…」 先生が壁から離れた途端、いきなり腕を掴まれて布団に引きずり込まれた。 なんの前触れもなく、布団に押しつけられると瞬く間に服を脱がされていく。 自分の体の上を走る先生の視線… 頬が燃えるように熱い。 ドクン…ドクンッ… 両手で胸元を隠して、服を脱ぐ先生を見上げていると、手首を掴まれ覆い被さってきた。 頭を抱え込むように先生は肘をつくと、唇が触れそうな距離で見つめてくる。
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