行路

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動きを適当に制御しながら見下ろしてくる先生の視線に、顔が赤くなるのを感じていた。 先生の体に両足を巻きつけると、腰を掴まれた手に限界まで引き寄せられる。 「あっっ…んんっ…」 「可愛いな、お前…」 手のひらに先生の手が上から重なり、指を絡ませるように強く握り合った。 滑らせるように何度も奥深くを突き刺され、息が止まりそうな思いを繰り返す。 息を荒げて完全に抑えのきかなくなった先生に頭を抱えられると、強引に唇へ引き寄せられた。 「せんせいっ…私もう…」 「んっ、俺も…」 限界を超えていく解放感に声を上げ、先生の熱い体をきつく抱きしめた。 先生は上に乗ったまま呼吸を整えると、優しくキスをして隣に倒れ込む。 仰向けになってる先生の横顔を見ていると、胸が締め付けられるような思いがした。 何があっても二度と離れられないと心が叫んでいるみたいだった。
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