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いや~、時間が流れるのは実に早いね。
あっという間に五年たったよ。
まあ、その間にいろいろ覚えたりすることはあったんだけどね。
この世界の言語はまあ、発展してないせいか非常に少ない。
ってか共通言語を覚えればそれでどこに行っても言葉には不自由しないし、まあ翻訳の魔法とかもあるから、その辺は比較的楽。
もちろん、私は言語も学んだし、今は密かに魔法陣の勉強中だからある程度の魔法は使える。
ん?一人称が私なのが気になる?
まあ、一応女の子だしね、ってか女であることに慣れた自分がいる。
今も隠れて魔法陣に関する本を読んでいる。
私は魔法陣が好き、工夫次第で生活に便利なことがいろいろできるし、なによりちょっといじればまた他の顔をみせてくれる。
あっ、そうそう、私の家は火を司る家で五大貴族というそれはそれは偉い家らしい。
まあ、その中でも如月家は特殊で、先代の火をつかさどる家が先の戦争で途絶えてしまったため、戦果をあげたお父さんが平民から成り上がった貴族だって笑いながらお父さんが言っていた。
私にしたらそんなことはどうでもよいので大して気にしていない。
そんな理由から一回王城に行く機会があって、その時に宮廷魔導士御用たつの図書館に忍び込んだことがある。
そこで、古代魔術についての資料を見たがあまりにも単純すぎて唖然としてしまった。
構成はほとんど普通の魔法陣と同じで範囲指定、対象、効果、概念を英語でうまく陣と同化させるだけ。
概念は普通の魔法陣にはないんだけどね。
「灯、そろそろ始めるぞ~。」
私の部屋の前からいつも通りのゆるい感じのお父さんの声が聞こえる。
「今行くよ、ちょっと待っててね。」
さて、貴族恒例の初の魔力測定に行きますか。
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