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元治元年――睦月
黒く染まった夜空から雪がまるで舞い散る花びらのように降っている。
「はぁ、はぁ、はぁ」
山道を三人の男達が浅葱色の羽織を纏い全力疾走で駆け抜ける。
そうこの男達こそ京の治安を守る新選組である。
新選組は京に集まる尊王攘夷、倒幕過激派の浪士、志士らを取り締まる組織で。時には簡単に浪士、志士らを斬ることから京の人々達からは、『人斬り集団』とも呼ばれ恐れられていた。そんな新選組が向かっている場所とは。
「副長…もう少しで事件場所だと」
「あぁ…」
暗闇の空に移る真っ赤な空。そこから火災が起きているとわかる。
「てめぇら、ここから加速するぞ」
「土方さん速すぎですよ」
ここからまたこの三人は加速して、真っ赤な空の場所に向かう。
「なんだここは…」
山里にある家からは炎が立ち上り暗闇の空を真っ赤に染め上げていた。家の庭には体から血を大量に流し、既に絶命している人が何十人もが倒れていたのだ。
「土方さん、殺された奴ら長州の奴らですね」
「こんな簡単に長州の奴らがやられるわけがねぇ。まだ殺した奴が必ず近くにいる探せ!!」
「「はい」」
そう新選組の三人こそ。
鬼の副長と隊士からも恐れられた 新選組副長 土方歳三
天才と呼ばれた剣豪 新選組一番隊組長沖田総司
そして新選組三番隊組長 斎藤一
この三人はまだこの周りに隠れている人がいるかどうか調べるため、分かれて行動をし始めた。
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